【保存版】フースラーメソードを自然と続ける習慣化のコツ
こんにちは!ボイストレーナーのなかむら詩子です。
フースラーメソードは、ボイトレの聖典と呼ばれるほど、大変素晴らしいメソードです。
しかし最初は、慣れるまでにエネルギーを必要とする方が多いのも事実。
こちらの記事では、実際にフースラーメソードを続けてきた私が、フースラーメソードを自然と続ける習慣化のコツをご紹介しています。
目 次
01|現状維持バイアス
私の教室でも採用しているフースラーメソードは、ボイトレの聖典と呼ばれるほど素晴らしいメソードです。
フースラーメソードの最高指導者である武田梵声先生は、ボイストレーニング界におけるフースラーのポジションを、
「漫画界における手塚治虫、ロック界におけるビートルズ、プロ野球の王・長嶋のような、その世界を象徴する最高峰の伝説的な名人のポジション」1
と表現されています。
しかしこのボイストレーニング。
最初は、慣れるまでにエネルギーを必要とする方も多いです。
フースラーメソードは、喉の中の未使用筋を動かす=出したことのない声をしっかり出します。
そのため、ほとんどの人が、まったく初めての経験をすることになります。
実はこれは、習慣を変えるのと似ています。
人間は、新しい習慣を取り入れるときは、現状維持バイアスが働きやすく、最初はエネルギーが必要です。
現状維持バイアスとは、変化によるリスクを避け、現状のままでいることを無意識に選びやすい心理傾向です。
人は、慣れた行動を続けるほうが楽だと感じやすいのです。
ですから、変わったほうがいいとわかっていても、つい今の状態を維持しようとしてしまいます。
「やっぱり、今までの慣れ親しんだやり方が楽だな…」
そんなふうに、最初に、この現状維持バイアスが強力に働いてしまうため「しんどい…」と挫折してしまうのです。

02|即時報酬の誘惑
もう一つ、挫折しやすいのが即時報酬の誘惑です。
ボイストレーニングは、ピアノやギターなどの演奏、水泳や空手などの運動、そして学校の勉強などと同じで、すぐに簡単には身につきません。
効果が出るまでは、時間がかかるものです。
しかし人は、慣れた行動を続けるほうが楽だと感じやすいです。
すぐに満足感を得られるほうを選んでしまう(即時報酬の誘惑)ために、
「すぐに簡単には変わらなそうだ…」
と引き返してしまいます。
まとめると、
- 現状維持バイアスが働く
- 即時報酬の誘惑に負けてしまう
これらの心理によって、強力に揺り戻しが起きるため、慣れるまでに膨大なエネルギーを必要としてしまうのです。
思ったより大変だ
↓
挫折する
ということが起こります。

03|ポイントは、どのように習慣を変えるか?
揺り戻しを起こさずに、新しい習慣(フースラーメソードのボイトレ)を定着させるにはコツが必要です。
私がよく生徒様にお伝えするのは、なるべく早くルーティンを作るです。
ルーティンを作るには、以下の3つの方法が有効的です。
①既存の習慣とセットにする
例えば、
- 歯磨きの後に10分トレーニングをする
- 洗濯物を干したら、前回のレッスンの復習を15分行う
といった具合に、既存の習慣とセットにするとルーティンを作りやすいです。
これは、ハビットスタッキング(Habit Stacking)という、すでに習慣になっている行動の直後に、新しい習慣を組み合わせる方法です。
私もこのハビットスタッキングによって、トレーニングの習慣化に成功しました。
習慣の積み重ねという大変効果的な方法です。
②ペースを固定する
レッスンや自主稽古は、「やりたいときにやる」のではなく、先にペースを決めると継続しやすくなります。
多くの教室やカルチャーセンターなどが「月2回」「毎週土曜日」など、決まったサイクルで稽古する理由はこれです。
ペースを固定することは、ルーティン化に大変有効なのです。
稽古が習慣化しないと、上達もしにくいです。
欲を言えば、毎回のレッスンも、開始の挨拶 → 発声訓練 → 質問 → 事務連絡 → 終了の挨拶、など、流れをルーティン化するのをお勧めします。
これは、生徒も先生も考えずに行動できるため、脳が疲れにくくなり、習慣を続けやすくなるためです。
自動化するところは、自動する。
これこそが、新しい習慣を取り入れるときのエネルギーを最小限に抑えるコツです。
③変化を記録する
変化を記録し、見える化する「セルフモニタリング」も大変有効です。
セルフモニタリングとは、自分の行動や成果を記録・観察することで、習慣を定着させるための実践法です。
行動の継続や改善、自信に繋げられるので、ダイエットや運動、勉強など、幅広い分野で効果が確認されています。
レッスンノートやボイスメモなどに、日々の稽古で気づいたこと、変化したことなどを記録していく方法をお勧めします。
私は、こんなふうにGoogleのスプレッドシートに記録しています↓

私は、ボイストレーニングとセルフモニタリングは、非常に相性がよいと感じます。
理由は、
- 声は、小さく変化して大きく成長する
- 最後は自分の感覚を頼りに成長する
からです。
ボイトレは最後は、自分の喉の筋運動上の感覚を頼りに、「こっちだとよく声が鳴る」「これだと違う感じがする」というふうに、できるようになっていきます。
セルフモニタリングを通して、自分で自分の声の変化がわかるようになるのは、行動の継続や改善、自信に繋がるばかりではありません。
「難解だ」と言われがちなフースラーメソードも、実践が先生の解説と結び付くので、「面白い!」と感じて続けやすくなります。

04|まとめ
最初は、慣れるまでにエネルギーを必要とする方も多いフースラーメソードは、
- 現状維持バイアス
- 即時報酬の誘惑
から、いかに揺り戻しを起こさずに、新しい習慣を定着させるかがポイントです。
そのために、
- 既存の習慣とセットにする
- ペースを固定する
- 変化を記録する
以上の3点をぜひ実践してみてください。
フースラーメソードについて詳しく知りたい方は、教室ホームページのこちら(フースラーメソードとは)か、武田梵声先生のご本をご参考ください。
このページの最後に、武田先生の新刊もご紹介させていただきます。
以上となります。
なかむら詩子ボイストレーニング教室は、フースラーメソードによる本格指導と、心を開いて挑戦できる環境づくりをしています。
大人・上級者向けに、奥深くて面白いレッスンをお届けいたします。
私と一緒にお稽古しませんか?
この先生から習ってみたいな~と思いましたら、ぜひご連絡ください!
お申込み、お問合せお待ちしております。

- 武田梵声『「3つの音」だけで最高の声になるボイストレーニング ゴルジャメソード入門』日本実業出版社(2021年)22頁15行目~18行目
↩︎
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