病気・ストレスから「声」が出なくなってしまったあなたへ
こんにちは!
ボイストレーナーのなかむら詩子です。
突然ですが、私には、
ストレスで「声」が出なくなった経験があります。
嘘みたいに、思うように声が出なくなりました。
今回は、もしも声が出なくなったとき、
どのように取り戻したらいいか?
再生の手順と、お勧めのボイトレをご紹介します。
どうぞ最後までお読みいただければと思います。
目 次
01|からだと心に休息を与え「下準備」する
私の場合、精神的ショックの大きい出来事をきっかけに
嘘みたいに、思うように声が出なくなりました。
声に力が入らず、明らかに喉の中が硬直し、
ガザガザ、咳き込みそう、
しなやかさを失いました。
そのとき録音した声がこちらです。
異変を感じた当日の声
こうなってしまったら、本当に焦りますよね。
再び「声」を取り戻すために。
まず最初にやって欲しいのが、
からだと心に休息を与えることです。
これは、声を再生するための下準備です。
声はイメージの世界で
魔法のように作られるのではなく、
喉の中の筋運動です。
喉の中の筋群は、脳の指令で動きます。
脳の指令以前に、
歌いたい!表現したい!という
衝動(エネルギー)も必要です。
最初にからだと心に休息を与えるのは、
エネルギーをチャージし、
そのエネルギーを注ぎ込むための
壊れにくい「器」を準備するためです。
じんわり癒されるような
休息がよろしいかと思われます。
通院や心理療法が必要であれば行ってください。

02|効果を最大限に引き出すポイント
からだと心をしっかり休めたら、
声を出してみたいな…という
明るい気持ちがポッと湧いてくるかと思います。
そしたら、ボイストレーニングを始めましょう!
焦らず丁寧に、リハビリするように
声を取り戻していきます。
ボイトレの効果を最大限に引き出すために、
心に留めておいて欲しいことがあります。
それは・・・
- 誰かと比べない
- 真っ新な気持ちで、自分を信じて
- 理に適った正しいボイストレーニングで
- カッコいい、きれいな声よりも、健全な声を目指そう
です。
眠っている筋肉・神経を「刺激」して起こし、
生き返らせて、再び使えるようにするために、
ボイストレーニングをしています。
焦って、意識し過ぎて、考えて力むと、
せっかく正しいボイトレをしていても、
心が閉じてしまって肌感覚が育ちません。
自分を信頼して、内側のエネルギーが
外に向かって、温かく開かれていくように
「声」と向き合ってみてください。
準備はいいですか?
次に、2つのボイストレーニングをご紹介します!

03|ヒックヒック泣く
1つ目のボイトレは、ヒックヒック泣くです。
こちら、私の教室でも行っている
声帯をストレッチ(伸展)するトレーニングです。
こんな感じに行います↓

子どもが叱られて、
ヒックヒックと泣いている感じです。
簡単なように見えますが、
苦戦される生徒さまも多いトレーニングです。
難しければ、驚いて息を「ハッ!」と飲む感じ、
もしくは、明石家さんまさんの引き笑いの要領で
声を出してみてください。(※)
このトレーニングの狙いは次の2点です。
- 声帯をストレッチする(伸展筋群を目覚めさせる)
- 泣くことで感情を外に出す
声帯のストレッチというのは、
裏声のトレーニングに繋がります。
基本の裏声から、丁寧に取り戻そうというわけです。
しかもこのトレーニングは「泣く」ので
抑圧していた感情を解放してくれます。
実際、このトレーニングを行った生徒さまに、
インナーチャイルドが解放されたと
おっしゃった方がいらっしゃいます。
子どもの頃に「泣くな」と言われ
我慢していた感情を思い出たそうです。
発声のポイントは、
「おはよう」などの喋っている声ではなく、
溜め息、あくび、咳払いなど、
言葉ではない「音」を出すことです。
ですから「ヒックヒック」と言わないことです。
ヒックヒックという音が鳴る感じです。
テンプレートをなぞるように
泣く芝居をするのではなく、
原始的な音色をしっかり出して発声しましょう。

※武田梵声『フースラーメソード入門〈DVD付〉』日本実業出版社(2018年)74頁8行目~75頁5頁、93頁2行目~12行目、105頁4行目~9行目
04|ハッハッハッ!口角を上げて豪快に笑う
2つ目のトレーニングは、
口角を上げて豪快に
ハッハッハッ!!と笑うです。
こんな感じです↓

このトレーニングの狙いは次の2点です。
- 声帯の閉鎖を安全に促す
- 笑うことで感情を外に出す
フースラーメソードの
アンザッツ2番に相当するトレーニングです。
声帯の閉鎖を安全に促してくれます。
先ほどは、裏声へのアプローチでしたが、
こちらは、地声にアプローチするトレーニングです。
また「笑う」ことで、
抑圧していた感情を外に出してくれます。
発声のポイントは
とにかく遠慮せず、豪快に笑うです。
レッスンでこのトレーニングを行うときは
私が宝塚の男役となり
「ハッハッハッ!やあ、諸君!」なんて発声します。
男性が発声する場合、〇〇レンジャーなどの
正義の味方の真似をするのが、
このトレーニングにはぴったりなのですが…
悪役なら「天空の城ラピュタ」の
ムスカごっこがお勧めです。
「ハッハッハッ!どこへ行こうと言うのだね!」
腹筋崩壊、お腹が痛いくらい笑うと
口角も自然と上がります。
必ずここまでやってください。

05|無事に取り戻した私の「声」がこちら
精神的ショック(ストレス)から
声が出なくなる経験をした私ですが…
からだと心を休め、
自分と正しいボイトレを信じた結果、
再び「声」が出るようになりました。
プロセスをぜひ音声でお確かめください。
異変を感じた翌日の声
異変を感じた4日後の声
完全復活した声 (現在)
※このブログのために録ったので、伴奏と音源の質感が若干異なります。ご了承ください。
いかがでしたでしょうか?
私の場合、すごく悪かったのが最初の数日で、
それから1~2週間かけて回復していきました。
現在は何ともありません。
意外に思われるかもしれませんが、
声が出なくなって、また出るようになった人は、
探すといらっしゃるものなのです。
声優の永井一郎さん、古澤融さんは有名です。
教室の生徒さまにも、
ご病気から声が出なくなったことをきっかけに
レッスンにいらっしゃった方がいます。
丁寧にフースラーメソードで
ボイトレを続けていきましたら、
数ヵ月で声が蘇ってきました。
今、レッスンを始められてから1年目ですが、
歌よりもトレーニングが楽しくなってきちゃった!
と笑顔でお話されていらっしゃいます。
筋肉は、動け~動け~と動かしていくと、
本当に神経が通って、動くようになります。
声が出ない時期は、暗闇のようで焦りますが、
どうか希望を捨てないで欲しいです。
自分もやってみたいな…
そんな気持ちが湧いてきましたら、
お気軽にご連絡ください。
レッスンのお申込み、お待ちしております。








