神さまからあなたに与えられた才能

こんにちは!ボイストレーナーのなかむら詩子です。

今回より教室ブログで、三大ボイストレーナーのひとり、発声研究者のフレデリック・フースラーの著書『Singen』(うたうこと)の素晴らしさを、皆さんにお伝えしていきたいと思っています。

ブログの『風姿伝』というカテゴリに収録いたします。お察しの通り、室町時代の能役者、世阿弥が芸能の奥義として残した『風姿伝』のオマージュです。

『Singen』(うたうこと)は、その質の高さから、ボイストレーニングの聖典と呼ばれています。しかし翻訳が難解ということから、あまり読まれていないのが現状のようです。これって、すごくもったいないです。

そこで、『うたうこと』の価値を今一度掘り起こすべく、自らもフースラーメソードを勉強する私、なかむら詩子が、奥深くて面白いフースラーメソードの世界をお届けいたします。

どうぞよろしくお願い致します。

目 次

天から与えられた「声」

私が大好きなフースラーの言葉をご紹介します。

天与の恵み物を、常に自分の制御のもとに置いておかねばならない」(※1)

これは、こんな意味です↓↓↓

いろいろな理由から声が出なくなってしまったときも、どうやったら直るのか?知っておかないといけないよ。神さまからあなたに与えられた才能、大事に扱いなさいね。

すごく素敵な言葉ですよね。

私はどこからどう見ても凡人ですが、稀に「よい」声を最初から出せる天才と呼ばれるような人がいらっしゃいます。フースラーはそのような人たちにも、なお大事にしなさいと伝えます。

どんなに才能がある人でも、正しいやり方でしっかりトレーニングしておかないと、「遅かれ早かれ必ずその声をそこなうか失って」(※2)しまいますよ。

そう注意喚起するのです。

人間のからだは、みんな同じ造り

そもそもフースラーは、私たちの発声器官はもともと「よい」声で歌い、健全な声で表現する機能が最初から備わっていると考えます。解剖と生理の視点では、

人間のからだは、みんな同じ造りをしている

のです。

ということは、素晴らしい歌手の声も、アマチュアの声も、同じからだの造り=同じ発声器官を持っているのです。

正しい発声トレーニングを行うことで、アマチュアの声も、素晴らしい歌手の声と同じくらい「よい」声になる。

これが、フースラーメソードの面白いところです!

フースラーは民族発声、民俗学にも詳しい研究者でしたが、人間にもともと備わっている喉の機能を、ボイストレーニングによって「機能回復」させ、最大限に引き出していけば、誰もが「よい」声を出せるようになると確信しました。

その事実を、科学、生理学、解剖学などを駆使して、私たちに「なぜなら○○だから」と証明してくれたのです。

だからこそ、

「天与の恵み物を、常に自分の制御のもとに置いておかねばならない」

なのです。

特別な造りで産まれた人なんか、誰一人いないのです。だから、天才も凡人も、正しいボイストレーニングで喉を鍛えていきましょうね。どんなに才能がある人でも、正しいやり方でしっかりトレーニングしておかないと、「遅かれ早かれ必ずその声をそこなうか失って」(※2)しまいますよと、忠告するのです。

自分のからだに目を向けよう

以上の理由から、私のレッスンでも、声を出すばかりでなく、3D動画やイラストを用いて、解剖と生理の視点からも、声について解説させていただいています。

人間のからだは、みんな同じ造り

この視点は本当に大切です。

解剖と生理については、苦手な人にとっては混乱のもとになるため、あまりお話されない先生もいらっしゃるようですね。

しかし、それがきっかけで「覚醒」する人もいるので、私は、生徒さまが興味を持たれているようなら、喜んで知識を提供しています。

かく言う私が、解剖と生理を理解したことで、飛躍的に声が成長したタイプなんです。

スポーツ選手が、自分のからだに意識を向けないことがないように、からだが「楽器」となる歌手や役者も、自分のからだ(発声器官)に関心を持つことは大切です。精神論に偏らないためにもよいでしょう。

神さまから与えられたあなたの才能を、最大限に発揮するために。ボイトレの聖典、フースラーメソードで、正しいボイストレーニングを習得してみませんか?

私のnoteで連載していた『風姿歌伝~声を出すことがもっと楽しくなる!ボイストレーニングのヒント』は、こちらのブログへお引越しました。

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※1『フレデリック・フースラー/イヴォンヌ・ロッド=マーリング 著   須永義雄/大熊文子 訳『うたうこと 発声器官の肉体的特質―歌声のひみつを解くかぎ―』音楽之友社 15頁22行目
※2『フレデリック・フースラー/イヴォンヌ・ロッド=マーリング 著   須永義雄/大熊文子 訳『うたうこと 発声器官の肉体的特質―歌声のひみつを解くかぎ―』音楽之友社 15頁19行~20行目

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